導入事例

【観光×宣伝販促×VR】VR観光プロモーションで地域の魅力を発信|多摩観光推進協議会 インタビュー

VR観光プロモーションで地域の魅力を発信~多摩観光協議会インタビュー~

東京都商工会連合会・多摩観光推進協議会

https://tama-kankou.tokyo/

公共・行政・自治体

プロモーション

VRider SOLO

事務局長・駒 治徳(こま はるのり)様

事務局長

駒 治徳様

酒井 一成様

事務局長(後任)

酒井 一成様

東京都商工会連合会は、中小企業の経営相談を主業務としながら、多摩地域の観光振興にも積極的に取り組んでいます。特に、多摩の魅力を新たな視点で発信するVR観光プロモーションは、開始から3年目を迎え、注目を集めています。
本プロジェクトは、商工会だけでなく、観光協会や旅行会社と連携しながら進められており、地域資源を活かした観光ルートの開発にも力を入れています。今回は、多摩観光推進協議会事務局の事務局長・駒 治徳(こま はるのり)様と、駒様から引き継いで新たに事務局長に着任される酒井 一成様に、観光振興の課題、VR導入の狙い、そして今後の展望について伺いました。

サマリー

・概要:多摩地域の観光ルートをVRで疑似体験できるようにした。
・導入前の課題:従来の観光PRのための動画は“平面的”な印象が拭えなかった。
・導入後の効果:VRをきっかけとし、実際に訪問意欲を高めることに成功。

VR観光プロモーション導入前の課題と経緯

多摩観光推進協議会様の取り組みについて教えてください。

駒様:「東京都商工会連合会はもともと中小企業の経営相談がメインですが、多摩地域の経済活性化には観光業の発展も不可欠です。そこで8年前に、多摩観光推進協議会を設立しました。商工会が観光事業を行うのは珍しく、行政や観光協会と連携しながら地域の魅力を発信しています。」

4つの事業

駒様「1つ目は、多摩の魅力発信マップです。多摩観光推進協議会発足当時は、多摩全体の観光マップがなく、各市町村ごとの情報にとどまっていました。そこで、まずは観光マップの作成に着手しました。

各種観光マップや、30の観光スポットを写真とともに紹介する「観光図鑑」を制作しました。各市町村役場や観光案内所などで展示しています。」

「1Dayトリップマップ」を広げる駒 治徳様

多摩の旅カードシリーズ(一部)

2つ目は、古民家再生事業です。宿泊体験などを通じて、多摩地域に眠る古民家を観光資源として活用する事業を行っています。

3つ目は、観光ルート開発。宿泊モニターツアーや回遊性のあるイベントの企画・実施を通じて、多摩地域を巡る観光ルートの開発を行っています。

4つ目に、情報発信です。多摩地域の魅力を国内外に発信する公式サイトとSNSの運営を行っています。」

観光ルート開発の取り組み

観光ルートの開発とはどういうものでしょうか?

駒様:「多摩の観光を“見る”だけでなく、“体験できる”ものにするため、事業者や旅行会社と連携し、新しい観光モデルを提案しています。」

具体的にはどのようなルートがありますか?

駒様 「例えば、『酒蔵列車ツアー』は日本酒好きの方や外国人にも人気です。多摩には歴史ある酒蔵が多数あり、列車に乗って巡りながらお酒を楽しめるツアーです。特に春には桜の名所も組み合わせ、“地酒と桜”をテーマに多摩ならではの魅力を味わえるようにしました。

また、学生提案のモニターツアーでは、日の出町の武家屋敷での忍者体験が学生に人気でした。この施設では、他にお姫様体験や施設の貸し切りもでき、国内外の観光客に好評です。」

酒井様:「多摩の自然をより身近に感じられるよう、電動スクーターを活用したエコツーリズムも導入しました。環境に優しく、駅から離れたスポットへも気軽に移動できるほか、最大15度の勾配を走行可能な設計で、多摩の地形に適しています。ヘルメットにはスピーカーとマイクが内蔵され、ガイドの説明を聞きながら安全に移動できます。」

VR観光プロモーション導入の背景

なぜVR観光プロモーションを実施しようと考えたのでしょうか?

駒様:「もともと観光PRのために動画を制作していましたが、どうしても“平面的”な印象が拭えませんでした。

そんなとき、東京観光財団が伊豆七島のVRを制作しているのを知り、『多摩でもこういうVRを作れないか?』と考え、導入を検討しました。JTBさん経由でアルファコードさんに依頼した次第です。2022年から2024年まで3年間続けています。」
※本プロジェクトは、株式会社JTBと株式会社アルファコードの共同企画です。

VR観光プロモーション、観光ルートを”体験”していただくための取り組みでもあったわけですね。

「はい、現在、6本のVRを展開していて、それぞれテーマに沿った内容になっています。

たとえば、『酒と桜編』では、多摩の酒蔵巡りと桜の名所を組み合わせていて、実際にお酒を楽しめる酒造見学のツアーと連携しています。VRで疑似体験したあとに、『実際に行ってみたい!』と思ったら、すぐに行けるようにするのがポイントですね。

VR 観光 プロモーション|東京多摩360°VRツアー ~酒と桜編~

『モノレールの旅編』は、運転席に360°カメラを設置して、運転士の視点で多摩を走る感覚が楽しめるんです。これが特に子どもたちに大人気ですね。

酒井様:「モノレール編が子どもに人気だったため、『家族で楽しむアウトドア編』『家族で楽しむ屋内施設編』も制作しました。

VR 観光 プロモーション|東京多摩360°VRツアー ~多摩モノレールの旅~
VR 観光 プロモーションの体験時に使用される案内版

VR観光プロモーションの体験時に使用される案内版

VRは、ただ映像を”見る”だけでなく、“そこにいる感覚”を楽しく体験できます。これをきっかけに、実際に行ってみようと思ってもらえることが嬉しいですね。」

VR 観光 プロモーション|東京多摩360°VRツアー~家族で楽しむアウトドア編~

活用方法

VR観光プロモーションコンテンツはどのような場面で活用されているのでしょうか?

駒様:「様々な場所で活用しています。

例えば、東京国際フォーラムの東京観光財団主催イベントや、飯田橋のセントラルプラザでの長期間にわたる多摩観光PR施策では、多摩地域の食材の展示販売や、観光マップの配布とともにVRを活用しました。

新宿南口のJA東京アグリパークでは、5日間にわたってVR体験ブースを設置し、観光マップの配布や地域特産品の販売とあわせてPRを実施しました。

有明の東京ガーデンシアターでは、全国旅行業協会が出店し、東京都のブースでこのVRを展示しました。

先の東京国際フォーラムのイベントでは、1日100名以上のお客様がVRを体験されました。ゴーグルはもう充電しっぱなしですよ(笑)」

イベント以外でもVRを展示している場所はありますか?

酒井様:「東京都庁の観光情報センターや、市の観光発信拠点などです。更にはドコモショップ様にもVRを設置いただき、地域の観光PRを行っています。

携帯ショップのような日常的に人が訪れる場所にVRを設置することで、観光に関心がなかった人にも自然と多摩の魅力を知ってもらえる機会になればと思っています。」

導入後の反応

VRを体験した方々の反応はいかがですか?

駒様「反応は良いですね!イベントではお子様だけでなく大人の方からも『こんなの見たことない!』『行った気になる!』『実際に行ってみたくなった』という声をたくさんいただきました。

特にモノレールの運転席にカメラを設置した『モノレールの旅編』は、子どもたちに大人気です。走りながら多摩の山々や、富士山も展望できますし、多摩動物公園ではライオンバスに乗れるんです。実際に自分でも乗ってみたいという感想をいただいています。」

本VR体験に使用されている「PICO-3」

酒井様:「今回のVRは「VRider SOLO」というソリューションを活用しており、ボタンを押すだけで簡単にVRを体験できます。不特定多数の人が出入りする催事場でも、管理者なしでスムーズに活用できるのが特長です。」

今後の展望

今後の目標について教えてください。

駒様「今の一番の課題は、多摩の魅力をより多くの人に届けるかということですね。観光情報は発信しているものの、まだまだ知られていない部分が多いので、もっと多くの人に届くような仕組みを作っていきたいです。たとえば、Webサイトの改善や集客の強化ですね。

それから、観光ルートのさらなる発展も重要です。現在進めている酒蔵ツアーや武家屋敷体験などの企画をさらに充実させ、より多くの人が楽しめるようなものにしていきたいです。事業者さんとの連携も強化して、新しい観光の形を提案していければと思っています。」

酒井一成様

VRコンテンツの拡充も続けていきます。今ある6本のVRも好評ですが、季節ごとの魅力をもっと取り入れたり、外国人向けのコンテンツを増やしたりと、より多くの人に楽しんでもらえるような工夫をしていきたいですね。」

最終的にどのような成果を期待していますか?

駒様「やっぱり、多摩の観光をもっと多くの人に知ってもらい、実際に訪れてもらうことがゴールですね。そのためにも、体験できるVRは、これからも大きな役割を果たしてくれると思っています。VRを通じて多摩に興味を持ってもらい、『次の休みに行ってみよう!』と思ってもらえるような流れを作っていきたいですね。」

多摩観光推進協議会は、観光マップの整備、体験型観光ルートの開発、VRの活用を通じて、多摩の魅力を発信しています。今後の展開にも注目です!

東京都商工会連合会・多摩観光推進協議会

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